7. SLIIMY「Paint Your Face」
「フランスからのMIKAへの回答」と称されるように、MIKA好きならきっと気に入るキラキラドリームポップが満載。今年のサマソニにも来ていたようですね。MIKAの2ndアルバムも良かったですが、やはり1stの衝動が素晴らしいという点でこちらを選んでみました。まだMIKAの1stほどの衝撃はないのですが、これからに期待したいところです。それにしても、ここ数年正面切ってポップな音楽をやる人たちが増えてきて、ポップ好きな僕としてはうれしい限りです。
6. Desmond and the Tutus「TUCK SHOP」
Vampire Weekendが起こしたトロピカルポップの波が、来年のサッカーワールドカップの開催地・南アフリカから更に大きくなってやってきました。YouTubeで見た「Peter」のPVにどハマり!amazonでも扱ってなかった輸入盤を気合いの直輸入していたFLAKE RECORDSから即購入したのはよかったのですが、年末に80Kidzや キュビズモグラフィコのリミックスが収録された日本盤が出て、現在もう一枚欲しくなっちゃってます。しかし、南アフリカにこんなかっこいいバンドがいるなんて本当に世界は広いですね。ワクワクする。
5. Kings of Convenience「Declaration of Dependence」
心穏やかにアコースティックな調べと優しい声に癒される、そんなソフトな一面もさることながら、その中に潜む音楽に対する情熱がひしひしと感じられる1枚。歌詞のリズムの転がし方が実に巧みで、アコースティックな作品ながらも全体からそこはかとなく感じるこの跳ねた調子はとても気持ちが良いですね。僕にとっては、一年を通して繰り返し聴き込むタイプの作品じゃないけど、でもこれ以外に今の気持ちに合う音楽はないって時が絶対にやってくるマストなアルバムです。
3. 次松大助「Animation for oink, oink!」
The Miceteethの解散は今年の悲しいニュースのひとつでしたが、その先にこの素晴らしいアルバムがあったことを考えると、それもすんなり受け入れられるような気がします。音色の豊かさ、文学的な歌詞など褒めたたえる箇所は細かく言えばきりがないのですが、何といってもアルバム全体を包む美しすぎる世界観がすごい!既に音楽というジャンルの壁を軽々と超えてしまっているかのように雄弁で、感動すら覚えてしまう程。本人曰く「20代の最後に作った、ぼくの最高傑作です」というのも納得の出来です。
1. □□□「everyday is a symphony」
かつて、コーネリアスが「FANTASMA」で様々な仕掛けと試みを僕らに見せてくれたように、□□□はこのアルバムを(もしくはいとうせいこうの加入を)きっかけに、僕らをまた一つ先の世界へと連れていってくれました。twitterとUSTREAMを駆使したお披露目ライブでの時間の共有感覚には多くの人が未来を感じたし、フィールドレコーディングが産むiPod時代の新しい音は僕らに今までにないリスニング体験をさせてくれました。もしかすると、音楽は提供されるものから、共有するものへと変わっていくのかもしれませんね。そういえば、2010年にニューミュージックマシーンは全部ぶっ壊れるんだった。
今月号「ダ・ヴィンチ」のBOOK OF THE YEAR 2009の総合ランキングにて三浦しをん「神去なあなあ日常」が7位に入っていました。これって凄いことだなぁと思う気持ちと、そりゃ直木賞作家だから当たり前かという気持ちが半々ですが、三浦しをんという作家を僕が知ったきっかけは彼女が「格闘する者に○」でデビューした2000年のこと、奇しくも前回の日記で僕にK-POPのレクチャーをしてくれたタキサカさんのサイトomo*8での記事でした。大学時代の友人が作家デビューしたらしいと紹介されていたのが三浦しをんさんで、それをきっかけにこのデビュー作品を読み、あっという間に虜になってしまったのでした。それ以来、著作はほぼ全て読むほどのファンです。大好きです。先日も「星間商事株式会社社史編纂室」を読んでいて思ったのですが、こんなに大好きな作家がいるってすごい幸せだなぁって。音楽の分野でいうところのクラムボンもそうなのですが、こんなに大好きなものに出会えるというのは、それだけでめちゃくちゃラッキーなんじゃなかと思う訳ですよ。そんな幸せを求めて、僕は今日も新たなカルチャー情報を探し求めるのでした。