【2003年の10枚】

 2003年は明けても暮れてもCDばかり買っていた年でした。去年の師走の日記の中で、”今年は今までの人生の中で最もCDを買った年だった”と言っていましたが、その台詞をコピーペーストして使えるような状況に今年もなってしまいました。増加する購入枚数とは反比例して、恋愛からは一層縁遠くなってしまうばかり。「裏切らないのはカレーとCD」なんて台詞もあながち冗談に聞こえなくなってきた近頃です。まぁ、そんな状況にめげること無く、自分内アルバムベスト10の発表です。

第10位・・・THE STONE ROSES「THE VERY BEST OF THE STONE ROSES」
 今年の幕開けは遅過ぎる僕的マンチェブームからスタートしたのでした。今までただのうるさいロックだと思っていたストーンローゼスやその周辺のマンチェものを見直す気になったのもその僕内ブームのお陰で、映画「24 hour party people」の影響も強かったのか、その辺のアーティストを聴き漁るようなことをしていました。ちなみにこのベストの中で最も好きな曲は「WHAT THE WORLD IS WAITING FOR」です。オープニングのギターで心が弾む。あと、フジロックでジョン・スクワイアが演った「FOOLS GOLD」にも感涙でしたねー。

第9位・・・Belle & Sebastian「DEAR CATASTROPHE WAITRESS」
 イザベル脱退後初となるアルバムはトレヴァー・ホーンプロデュース。グラスゴーの曇り空の様などこか湿った感じのある今までのベルセバ調はどこへやら、楽しく素敵なポップソングが全編を彩っています。素直な気持ちとしては僕がベルセバに期待していた所と違うと言えば違うんですが、それでも絶妙に振り散りばめられたベルセバテイストがあるせいか、アルバムを聴き終えた後の満足感は今までにひけをとらないんですよね。アルバムと同じ頃に出たDVD「FANS ONLY」もファン必見の内容となっていますので、まだの方は是非。

第8位・・・曽我部恵一「瞬間と永遠」
 昨年出た曽我部恵一の1stは正直どうかと思っていましたが、2枚目となる今作はすんなりと受け入れられる内容でした。大半がそれまでライブなどで披露されていた曲だったのに、ライブとはまたひと味違ったアレンジで、「浜辺」の気持ちいいリズムのループには吸い込まれてしまいそうな感覚に陥ります。シングル曲の「White Tipi」はアルバムバージョンではそれほどでもないのですが、ライブでバージョンは半端じゃなくかっこよかったです。ダブルオーテレサを従えてのライブも良かったです。

第7位・・・YO LA TENGO「SUMMER SUN」
 ヨラテンゴって、このアルバムまでそれほど聴いたことがなかったんですが、友達からの「新しいアルバムが凄いいいぞ」っていうメールで気になり出し、視聴してみたら一発でした。しかしながら知るのが少し遅過ぎたのか、このアルバムと前のアルバム位しか聴いていなかったので、フジロックでのステージを存分に楽しむことが出来ませんでした。いやいや、楽しかったんですけど、凄く。ただ、曲知ってて聴き込んでたらもっと楽しかったかなぁっていうね。部屋にこもってそうな感じの冴えないルックスがまた素敵でした。

第6位・・・HARVARD「LESSON」
 2003年、エスカレーターレコーズが送る秘蔵ッ子がこのハーバード。20歳のスケーター2人組は新世代のニール&イライザか、何でもありのごちゃ混ぜ感と、若さ故なのか疾走感、そいつを最後にまとめあげちゃったバランス感覚にもう脱帽です。ポップで楽しくって、おまけにかっこよくって、iPodに入れたこのアルバムを聴きながらスニーカーで地面を蹴って通勤すれば、すっごいよい一日が訪れそうな、そんな一枚です。春先と早い時期に買ったこともあって、年間通して僕が一番聴いたアルバムかも。あー、でもこの後に出たライブバージョンはひどくかっこわるかったです。アルバムで聴くべき人たち。

第5位・・・Polaris「Family」
 インタビューの中で、このアルバムは朝10時くらいに集合して夕方6時くらいには終わるって言うサイクルの中で作ったって話をしてて、あー、なんかその空気感みたいなのが伝わって来るなぁってのをアルバム聴いて思ったんですよね。ミュージシャンらしくないけど、人間らしい生活ってのが凄く素敵だなぁって。僕もね、本当は夜更かしとかしないで、朝早く起きて、朝ご飯とか作って、それでもまだ時間があって本とか読んじゃったりするような、そんな生活がしたいんですけどね。そしたら今よりも更に「Family」が気持ち良く聴こえるような気がして。

第4位・・・Buffalo Daughter「Pshychic」
 音の洪水というと何となく陳腐な表現のようで嫌なのだけれど、バッファロードーターを良く思う感覚というのは、曲がいいとか詩がいいとかではなくて、音の流れが気持ちいいといったモノの気がします。そういう類いの音楽を好む傾向が強く出た年でもありました。そんな音楽は得てして映像と素晴らしいシンクロをするのですよね。1曲目「Cyclic」のPVもまたまた凄くかっこいいのです。それと、うちの環境では活かされることはないのですが、このアルバムはSACDハイブリッドディスクなんですよね。

第3位・・・Sondre Lerche「Faces down」
 ノルウェーから現れた20歳のシンガー・ソングライター、ソンドル・ラルケの1stアルバム。僕が本当に好きなアルバムってこういうのなんですよ。ソフトでポップで繊細で、更にかっこよくて作り込まれていて渋い。うちのサイトを見ていて、僕と好きな音楽が似てるなぁなんて思った人なら、必ず気に入ることでしょう。お薦めです。ただ、このアルバム、日本盤はCCCDでのリリースになっていますので、US盤(amazonでなら1392円)を買うことをお薦めします。

第2位・・・Lamp「そよ風アパートメント201」
 今僕が最も次回作に期待をよせているアーティスト、それがLampです。5月に東京に遊びに行った際にも二日に渡ってインストアライブを追いかけてきましたもの。このミニアルバムも数えきれないくらい聴きましたね。男女のツインボーカルが主旋律とコーラスを行ったり来たりしながら絶妙に絡み合い、聴いている人に心地の良い風景を連想させるのです。タイトルセンスも大好きです。ボサノバやシティーポップス的なアレンジも彼らの世界と見事にマッチしていて、初めにも書いた通り、この先が非常に楽しみなアーティストです。ちなみに2ndアルバム「恋人たち」が2月11日にリリース決定というこで、僕はもう待ち遠しくて堪りません。

第1位・・・clammbon「imagination」
 今まで名前も知ってるし曲も少しは聴いたことあるんだけど、でもそれほど気にしていなかったアーティストを改めてよく聴いてみたら凄く良かったって話はよくあると思うんですけど、僕の中では今年はクラムボンでしたね。クラムボンな一年。きっかけはフジロック、出演が決まっていた彼らの曲を覚えておこうと思い、タイミング良くリリースされたばかりのベストアルバムを買ってびっくり!素晴らしい楽曲の嵐。そして実際のフジのライブを観て更に衝撃!なんて気持ちのいいライブなんだ。続くアラバキロックフェスでのライブも素晴らしく、僕はもうすっかりクラムボンの世界に魅了されてしまったのでした。郁子ちゃんのi-Radioも毎回欠かさず聴いています。3月にはツアーも控えていて、僕はそこで初のワンマンを体験する予定なのです。わー、それだけ2004年は良い年のような気がする。

 

 2004年も沢山CDを買って、良い音楽といっぱい触れあうぞー。